概略
マルセル・デュシャンは「みるものが芸術をつくる」と言い、作品は鑑賞されてはじめて芸術として成立すると芸術を規定した。これまで私は継続的に、表現する主体としてのドローイング装置を制作してきたが、本プロジェクトではそれを補う存在、鑑賞者として自律的に振る舞う様々な物を制作する。果たして人間以外の主体による芸術は成立し得るのか。あらゆる物が他者として扱われる21世紀的表現を考察する。
プロフィール
1984年、神奈川県生まれ。2009年多摩美術大学大学院デザイン専攻情報デザイン研究領域修了。デジタルメディアを基盤に公共圏における表現にインスパイアされた作品や、行為の主体を自律型装置や外的要因に委ねた作品を多く制作する。2013年、文化庁在外研修生として渡欧し翌年帰国以降、東京と京都を拠点に活動。近年の主な展覧会に札幌国際芸術祭2014、あいちトリエンナーレ2016などがある。
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