「クリエイターによる成果発表展」を、「平成24年度メディア芸術クリエイター育成支援事業(主催:文化庁)」の一環として開催します。東京ミッドタウンのガレリア3階(2月12日から)、およびガレリア地下1階アトリウム(2月15日から)で、選考クリエイターたちが取り組んだ新作の企画の成果を、文化庁メディア芸術祭の開催に合わせて発表します。若手クリエイターが取り組んだ新作の成果を是非ご覧ください。
会期:2月12日(火)〜24日(日)
会場:東京ミッドタウン(ガレリア3階、ガレリア地下1階 アトリウム)
住所:〒107-0052 東京都港区赤坂9-7-1
SHIMURAbros 《映画なしの映画 〜 アンダルシアの犬》
2月12日(火)〜24日(日)/ガレリア3階
作品概要:映画はその発達の中で編集を発見した。 編集は時間をつまんだり、接着するだけでなく、空間をも接着できる。光の連続で構成されていく時間、映画の中にしか存在しない創造的地理の空間を3Dプリンタで物質に置き換えてゆくことで、映画の側面からの鑑賞を可能にする。ダリ、ブニュエルの傑作「アンダルシアの犬」をテーマに、時間と空間と映像の新しい次元の表現に挑戦した。
河野 亜季 《女郎蜘蛛》
2月15日(金)〜24日(日)/ガレリア地下1階 アトリウム
作品概要:蜘蛛はある一人の男に恋をする。嫉妬に狂った蜘蛛は男を振り向かせる為美しい女性の姿になり男を惑わすのだった…。
「源氏物語」の中の光源氏、葵の上、六条の御息所の間で起こる車争いの話を題材に、嫉妬に心を奪われた六条の御息所を女郎蜘蛛に例え、女の情念を描くアニメーション作品「女郎蜘蛛」。古い伝統を誇る「京うちわ阿以波」と共同制作を行いスクリーン上映用として再編集し、日本の伝承話を現代アニメーションの世界に甦らせる。
榊原 澄人 《É in Motion No.2》
2月15日(金)〜24日(日)/ガレリア地下1階 アトリウム
作品概要:表現したいのは言語と沈黙の狭間に漂う、作家自身の中に潜むイメージの連鎖と、それにまつわる感情の想起である。描かれるモチーフは作者が生まれ育った北海道の原風景と記憶のイメージ、アイヌの神話をベースにした寓話等。イメージはそれぞれが独立しながら関係性を保ち、観る者がそれらのイメージの断片を繋げて物語を生み出す神話的構造をとっている。円環形の中に見いだされるのはゆがんだ時間(同時多発的/リゾーム構造的)と空間(フラクタル的)のちぐはぐな関係性。〈失われゆくものたち〉と〈来たるべきものたち〉を見つめた作品。
樫田 壮一《餅つき》パフォーマンス
2月24日(日)11時〜、16時〜/ガレリア地下1階 アトリウム
作品概要:日本の伝統的な祝いの行事、「餅つき」。古代よりハレの日の行事には欠かせない縁起食だった餅を生成する行為は、現代においても神聖なものである。本プロジェクトでは、この行事を表す擬音「ペッタン」を科学の力で再構成し、「爆音と閃光」によって「お餅」をより美味しくするシステムを開発した。