概略
脳疾患や聴覚異常を持つ人々に見られるという、音刺激がないにもかかわらず旋律や楽曲が聞こえる現象「音楽幻聴」に着目。創作楽器を用いて、音楽幻聴がどのように知覚され、どのような音像として存在しているか、体験者自身の演奏から探る。また無作為に選出した人々に創作楽器を演奏してもらい、それを収録、再編成し提示することで、音楽幻聴を通して「きく」行為の再定義を試みる。
プロフィール

2003年長崎県生まれ。サウンド、パフォーマンス、インスタレーションを主に創作活動を行っている。心身の欠損をテーマに、幼少期の聴覚異常や片耳の難聴をもとにした制作を続けている。雑音や歌声など数多の音を「きく」行為として聴覚だけを用いるのではなく、触覚や視覚から捉える作品を展開し、サウンドやドローイングによって欠損から生まれる現象を記録している。