概略

「里山の記憶」をもとに絵画制作を行ってきた作家が着目するのは、滲みや混色から偶然立ち上がる「知覚の風景」。作家は「絵具の乾きとともに風景は死を迎える」と捉え、アニメーションで再び呼吸を与える方法を模索する。本プロジェクトでは、AIが持つ匿名的な集合的記憶と人間の身体的描画を掛け合わせ、1フレームごとに時間と記憶が堆積する永遠をはらんだ風景を再生し、「今この一瞬にある天国」の体験を提示する。

プロフィール

2025年東京藝術大学大学院映像研究科アニメーション専攻修了。絵画的なアプローチと抽象表現を軸に、アニメーションによるスクリーン上の空間表現を模索している。アヌシー国際アニメーション映画祭やシュトゥットガルト国際アニメーション映画祭をはじめ、国内外の映画祭での上映・受賞歴を持つ。
https://chihiroyamanaka.jp