概略
日本統治時代の朝鮮半島において品種改良された稲の遺伝情報や分離培養された菌といった不可視の存在が、朝鮮半島の農業や醸造業の支配に大きな影響を与えたという事実に基づきリサーチした作品。微生物の活動によって明滅する照明装置を含む映像インスタレーションを中心に、資料展示、料理の提供などを通じて、嗅覚や味覚を含む総合的な作品経験の実現を試みる。
プロフィール
1990年愛知県生まれ、神奈川県拠点。自己と他者、自然と文化など近代的な思考を支える二項対立やそこに潜む曖昧さに関心を持ち、写真や映像、インスタレーションなどを制作している。近年は食文化におけるナショナル・アイデンティティの形成や、食事作法における身体技法や権力との関係などを扱う。近年の展覧会に、個展「イート」(2020、gallery αM/東京)、「見るは触れる 日本の新進作家 vol. 19」(2022、東京都写真美術館)など。
http://knagata.org