概略

現代社会における統合失調症をはじめとした精神疾患とそのケアについての映像制作を行う。現在、統合失調症は統合失調症スペクトラム障害ともいわれる。スペクトラムは「連続体」を意味する。可視光線を分離すると虹のように異なる色が連続して見えるように、統合失調症も重度から軽度、健康な人までが境目なくつながっている。映像ではケアに従事する人たちの声がボイスオーバーし、物事の可視性/不可視性を探る。

プロフィール

普段声が残らない者たちの映画をつくるため、個人の話や記憶を収集し、普遍的な物語へと再構成する。『あなたはそこでなんて言ったの?』(2021)を「第59回ニューヨーク映画祭」(2021、アメリカ)、『朝の夢』(2020)を「第31回マルセイユ国際映画祭」(2021、フランス)などで発表。2022年、公募展MIMOCA EYE(丸亀市猪熊弦一郎現代美術館/香川)にて『声を待つ』(2022)が高橋瑞木賞を受賞。